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『ザ・キル』 アリスン・ブレナン

ザ・キル (集英社文庫 フ 26-3)ザ・キル (集英社文庫 フ 26-3)
(2007/11)
アリスン・ブレナン

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’元FBIアカデミーシリーズ’第3弾です。

個人的に、大抵の3部作モノというのは
1番目が荒削りながら面白く、2番目の完成度で魅了され、
3番目でガックリくることが多いのですが、
(ちなみにダイ・ハードとか。最近の4.0は除いて)
これも、そんな印象です。

題材的にも、幼女連続誘拐殺人(しかもレイプあり)だから、
私の中では拒絶反応が他の犯罪より大きいかな。
架空の犯罪でもやめてくださいって感じ。(-公-;)

それに、主人公の女性と、事件を通して知り合った男性が
何が何でも情熱的な恋に堕ちなければならないこともないでしょうに。
1作目のローワン、2作目のミランダが男性顔負けに体力があるのと比べると、
3作目のオリヴィアはどう見ても知性で勝負してます的なタイプ。
体も小さいのだから、逆に男性の力を借りずに解決しました、でもいいのに。

さすがの私でも、ハーレクイン・ロマンス的な展開は飽きました。w

うーん。。。
ま、それがウリでもあるのであれば、
もう少し、オリヴィアとザックの絡みシーンに必然性を持たせて欲しかった。
ザックのキャラが掴みきれなかったせいもあるのだけれど、
なんでそこでキスしないといかんの?的に始まってしまった感じ。

軸となる犯罪の方も、『ザ・ハント』と基本が変わってない感じ。

レヴューをいろいろ読んでみると、
こっちの方が好きだという人もいるし、
先日もコメ返に書きましたが、読者の感性のどこに引っかかるかで
ずいぶんと評価は変わるようです。

で、結論としては、
やっぱりザック・トラヴィスよりジョン・フリンよりクインシー・ピータースン
ってことで。( ̄ー ̄)v


ももやんのオススメ度 ★★☆☆☆

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『ザ・ハント』 アリスン・ブレナン

ザ・ハント (集英社文庫 フ 26-2)ザ・ハント (集英社文庫 フ 26-2)
(2007/10)
アリスン・ブレナン

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『ザ・プレイ』に続く”元FBIアカデミー”シリーズ第2弾だそうです。

『ザ・プレイ』では、あまり感じの良いキャラではなかった
FBI捜査官クインシー・ピータースンが、
今回はジョン・フリンを超越するイイ男ぶりで登場。
ローワンに負けず劣らず不幸な過去を持つミランダ・ムーアを
ため息が出るほどいい感じで支えつつ、
的確なプロファイリングをしていく様子にホレてしまいそうでした。

ま、女性の作家が書くヒロインを支えるイイ男というのは、
男性諸氏に言わせれば「そんな男いないよ!」的デキスギくんなのですが。w

でもね、女は夢を見ていたいものなのよ。ヽ(`⌒´)ノ


そういえば、これはRIKOシリーズと似ていますね。
ミランダは連続レイプ殺人事件の生き残りなので、
レイプの被害者である緑子とは共通点も多いです。

すると、クイン(クインシー)は、安藤さん?
(だから、私はクインが好きなのか・・・?)

でも、緑子シリーズよりは単純明快で、
そこらへん、日本人とアメリカ人のメンタリティの違いなのかな。


前作のローワン、今回のミランダ、ともに美しくて強い女性ですが、
やはり人というのは、過去に酷い痛手を負った場合、
自分自身の力だけでは立ち直れないものなんですよね。。。

私自身の貧しい経験から言っても、
家族や友人、医師やカウンセラー、あるいは宗教の助けだけではダメな人もいます。
むしろ、そうした助けに中途半端に傷つけられてしまうこともあるし。

私が、クインとある人を重ねて見た部分は、
クインがミランダの持つ強さを信じているところ・・・かな。
ミランダにしてみれば、己の強さなど信じていないし、
犯人と対峙できた強さも、クインによって引き出されたものなのだけれど、
クインはあくまでも彼女自身が自分で立ち直れると信じている。

私が、酷い状況から脱することができたのも、
ああしろこうしろという説教や要求ではなく、
弱い存在として庇護しようとする押し付けがましさでもなく、
ひたすらに私自身が持つ力を信じてくれた人がいたからだと思います。

・・・なんて、かなり恥ずかしいことを書いているな。。。( ̄ω ̄;)


という意味で、単なるサスペンスものではなく、
このシリーズには、とても共感を覚えます。

第3弾の『ザ・キル』も手元にあります。
久々に、読書にハマりつつある感覚を楽しんでいます。^^


ももやんのオススメ度 ★★★★☆

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『べっぴんぢごく』 岩井志麻子

べっぴんぢごく (新潮文庫 い 77-4)べっぴんぢごく (新潮文庫 い 77-4)
(2008/08/28)
岩井 志麻子

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基本、シマコさんと言えばエロとホラーでありまして、
『べっぴんぢごく』もシマコさんの王道ですわね。^^

どこかで読んだ感じを覚えたのは、
桜庭一樹の『赤朽葉家の伝説』と同じ、
田舎の分限者一族にまつわる怪しい物語というところですかね。

でも、そこはシマコさんですから。
めくるめくエロでホラーな禁忌の世界が綴られていくわけで。

女性にとっては大問題の美醜と、これまたやっかいな母と娘の関係、
そこに明治から昭和初期にかけての土俗的な因習やら何やらがからみ、
禍々しさ満腹状態のストーリーに仕上がっています。


嫌いな人はすごーく嫌いそうな小説。
でも、体と心は切っても切れないもので、
体への執着が心の執着も生むことを知っている人にとっては、
しみじみと、悲しく哀れな物語として読めるのでは?と思います。


一時期のシマコさんの作品は、
ご自身の恋愛が反映されすぎていて好きではなかったのですが、
デビュー作『ぼっけぇ、きょうてえ』的な魅力が戻ってきたようで、
これはとても面白かったです。


ももやんのオススメ度 ★★★★☆

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内容(「BOOK」データベースより)
母を惨殺されて天涯孤独になった乞食のシヲは、村一番の分限者の養女となった。「ぼっけえべっぴん」と賞されたシヲだが、シヲの娘・ふみ枝は似ても似つかぬ醜女で、さらにその娘・小夜子は男を狂わす妖艶な美少女、そして初潮をむかえたばかりの小夜子が産んだのは、もはや“人とは呼べぬ”ものだった―。「書いてはいけないものを、書いてしまった」作家・岩井志麻子にそう言わしめた、女という生き物の哀しみに臨界点まで迫る暗黒大河小説、ついに登場。



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『ザ・プレイ』 アリスン・ブレナン

ザ・プレイ (集英社文庫 フ 26-1)ザ・プレイ (集英社文庫 フ 26-1)
(2007/09/20)
アリスン・ブレナン

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これも以前から気になっていた本。
海外ミステリーものは、たまーに読む程度なのですが、
なぜか最近は、洋モノ志向です。w

元FBI捜査官で、現在は女流作家である
ローワン・スミスの作品を真似た連続殺人事件が起こり、
見えない犯人に精神的に追い詰められていく彼女を
ボディガードとして雇われた男性とその兄が守るというような
お話なのですが・・・。

Amazonのレビューは点数が低いですねぇ。
土曜ワイドか火曜サスペンス、という例えも見られましたが、
私はどっちも嫌いじゃないですから、
2時間ドラマ万歳ヽ(^。^)ノの人は十分楽しめるかと。

まぁ、多少ハーレクイン的な展開も織り込まれているので、
お色気路線が嫌いな人にはダメかもね。

ただ、柴田よしきさんのRIKOシリーズも同じだけど、
単なるブレイクタイムでセックスシーンを入れてるワケじゃないですよね。
それなりに意味があるし、必然的に入ってくるものだと思うんですけど。

っつーか、この程度の描写では、私的にはいやらしくもなんともないので、
多くのレビューで「官能シーン多すぎ」とか「濃すぎ」と言われるのが
よく分かんないっす。( ̄~ ̄;) ウーン

私的には、ローワンとジョンの成り行きは自然なことで、
逆に素敵だなーと感じたんですけどね。。。
欲望に対して素直であり、二人が対等であるということの美しさ、みたいな?
おたがいを求め合いながらすべて受け入れ合う。
いいじゃないですか、とっても。(*^ー^*)


ま、ちょっと話が偏ってしまいましたが、
本筋である事件そのものは、P・コーンウェルの作品などよりは
単純で分かりやすい構造です。
そのあたりが2時間ドラマと言われるなら、それもそうかなーと。

ブレナンの他の作品、
『ザ・プレイ』に続く3部作を全部読むかどうかはちょっと分からないけど、
今後の読書の選択肢に、こういうのもアリかなーと思っているところです。

そそ、安藤由紀子さんの訳がいいってことも忘れずに書いておこうっと。


ももやんのオススメ度 ★★★☆☆

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『予告された殺人の記録』 G・ガルシア=マルケス

予告された殺人の記録 (新潮文庫)予告された殺人の記録 (新潮文庫)
(1997/11)
G. ガルシア=マルケス

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全然知らなかったのですが、
文庫の裏扉に、海外の文豪と一緒に並んでいるので、
かなりの作家なのかなーと、Wikipediaで調べてみました。

ガブリエル・ガルシア=マルケス(Gabriel José García Márquez, 1928年3月6日 - )は、コロンビアの作家・小説家。架空の都市マコンドを舞台にした作品を中心に魔術的リアリズムの旗手として数々の作家に多大な影響を与える。1982年にノーベル文学賞受賞。

『百年の孤独』『コレラの時代の愛』が2002年、ノルウェイ・ブッククラブによって「世界傑作文学100」に選ばれる。(Wikipediaより)



すいません、ノーベル文学賞をとってたんですねぇ。( ̄ω ̄;)

というわけで、まっさらな状態で読んだこの本、
コロンビアの民族性についての知識など
まったく持ち合わせていないのに、
すごくストンと頭の中に入ってきました。

花嫁の処女性を重んじる風潮があり、
花婿は、花嫁が処女でなかった場合、結婚を取り消すことができるとか、
戻された花嫁の家族は、彼女の純潔を奪った相手に復讐が許されるとか、
日本の「恥」の概念に通じるものがありますね。

そして圧巻なのは、ラストの殺人の詳細描写。
なぜ、十分に予告され、犯人たちの阻止して欲しい気持ちが見えながら
誰も止めることができなかったのか。
被害者の母は被害者を家から閉め出してしまったのか。
人々の思惑と偶然が織り成すわずかな時間の出来事に、
中編ながら、読み応え十分の感がありました。

ガルシア=マルケスの他の作品も読んでみたくなりました。


ももやんのオススメ度 ★★★☆☆

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内容(「BOOK」データベースより)
町をあげての婚礼騒ぎの翌朝、充分すぎる犯行予告にもかかわらず、なぜ彼は滅多切りにされねばならなかったのか?閉鎖的な田舎町でほぼ三十年前に起きた幻想とも見紛う殺人事件。凝縮されたその時空間に、差別や妬み、憎悪といった民衆感情、崩壊寸前の共同体のメカニズムを複眼的に捉えつつ、モザイクの如く入り組んだ過去の重層を、哀しみと滑稽、郷愁をこめて録す、熟成の中篇。



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